普段の生活では気が付かない方も多いと思いますが、市街地において○市○町○丁目・・・の後に続く12-14といった番号はほとんどが「住居表示」呼ばれる1962年から施行された住居表示に関する法律に基づいて定められた住所の表し方であり登記上の地番とは異なる番号です。もともと町をわかりやすくしたり、郵便物の配達がしやすくするために作られた制度なのですね。 市街地の住宅地図上で、個人宅や企業の住所を示している番号はほとんどがこれにあたります。車庫証明の申請書に記載する「使用の本拠の位置」や「保管場所の位置」の多くはこの住居表示の番号を書いて提出することになります。
これに対して郊外の車庫証明を取得する際、まれに依頼者(車庫証明の申請者)から示された土地が、住宅地図上で白紙となっていることなどがあります。前述の「住居表示に関する法律」が比較的新しい法律ということもあり、地方などでは住居表示が実施されていない地域もあるのです。市街地ほど入り組んで複雑でない郊外では、地番さえわかればそもそも住居表示が不要ということもあるでしょう。 こうした場合、どうやって保管場所を示すのか?・・やはり確実なのは法務局が管理する「公図」に記載されている地番です。
実は以前に上記のような住宅地図上、白紙の保管場所が示された依頼で、申請者と保管場所の土地所有者双方に確認したのですがどちらも「○○番だと思う・・」といった具合でいまいち確信が持てないような返答だったので、念のため法務局で公図を確認したところ、やはりというべきか申請者、土地所有者の言っていた前述の番号とは違った地番だったのです。
車庫証明申請書の提出先である警察も住宅地図に番号の付されていない土地であれば、現地調査の段階で正確な地番を調べる可能性が高いですから、番号が間違っているとなると書類の訂正を求められることになり、やっかいな事態です。 公図をとるのが少々の手間であっても、期日までに確実に車庫証明を取得するには、やはり確認の上で間違いのない申請書を提出する方がよいでしょう。
公図については法務局に住宅地図などを持ち込んで、正確な地番を知りたい箇所を窓口の係員に示して「このあたりの公図の写しをください」と依頼しましょう。数百円で写しを出して貰えます。
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